TIMBUK3
PAT McDONALD BARBARA K.
一風変わった個性派新人の発掘で成功を収めたイギリスのIRSレーベル。基本的にはイギリスのアーティストをメインに送り出していたのだが、アメリカのインディーズ市場での発掘にも力を入れていた。そのIRSがあのREMに続いて全米マーケットへと送り出したのがこのティムバック3で、先発のREM(82年にデビュー、ブレイクは87年後半)よりも先に全米市場でのブレイクを遂げたのである。
84年に、パット(G,V)とバーバラ・クーインマン(V,Ky)のマクドナルド夫婦によりテキサスで結成されたオルタナ系ポップユニット。元々2人は、ウィスコンシンを拠点に活動していたエッセンシャルズというニュー・ウェイブ系フォーク・グループ(アルバム1枚をリリース)に属していた。84年の解散後に夫婦2人でNYへと乗り出し、ストリートプレイで生計を立てていたが、85年にはテキサスへ戻った。地元のTVに出演した時、自ら「ブーン・ボックス」と名付けた巨大テレコを使った独特の演奏振りが評判となる。彼らのマネージャー/エド・グイン(元俳優でホラーの名作「悪魔のいけにえ」に主演)がIRSへデモテープを送付、これがIRS社長/マイルス・コープランドの目に止まりスカウトされるに至った。そしてようやくプロとしての道を歩みだすことになる。
ブルースハープを駆使した南西部らしい陽気なフォーク・ロックをベースに、シンセサイザーにより創り出した打ち込みやサンプリングを融合させるという斬新な試みが見事に全米で受け入れられ、86年後半に「フューチャー」が大ヒット。また翌年にはIRSのご当地でもある全英チャートにも顔を出し、遅ればせながら日本でも知られるようになった。 88年10月に来日も果たし、また91年にはベーシストとドラマーの2人を加えた4人体制へと充実、95年までコンスタントな活躍を見せていたが、96年以降は活動休止。99年には理由は不明だが、15年間公私共に連れ添ったおしどり夫婦も離婚に至っている。<written by ERIRIN兄, 2003.4.12.>
(91) BIG SHOT IN THE DARK (93) ESPACE ORNANO [LIVE] (95) HUNDRED LOVERS BARBARA solo…(00) READY
origin…ESSENTIALS |
DISCOGRAPHY
ALBUMとSINGLEの売上成績です(USA/BILLBOARD CHARTより)
GREETINGS FROM TIMBUK3 (1986)
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テレビを背負ったロバが大写しになったジャケ写に常人離れした感性が感じられ、とりわけ印象に残っている。 全体の構成もしっかりとした骨組を持っており、新人らしからぬ落ち着きが漂っていた。 ヒットした「フューチャー」は全米カレッジチャートでも5週連続bPを記録、他にも“LIFE IS HARD”がシングルカットされたが、こちらはチャートインを果たせなかった。 |
EDEN ALLEY (1988)
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EDGE OF ALLEGIANCE (1989)
邦題は「真実の誓い」。前2作で見せた斬新なシンセサイザーアレンジがやや影をひそめ、ブルースハープとギターをメインに据えたバンドスタイルの本格的なアメリカンロックがメインにフィーチャーされている。 哀愁を帯びたメロディーの曲が増えたという印象も強く、前2作ですっかり虜となったファンにはやや食傷気味な内容かもしれない。
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オススメBEST CD
FIELD GUIDE SOME OF THE BEST OF TIMBUK3 (1992)
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Future's So Bright, I Gotta Wear Shades/ Life Is Hard/Just Another Movie/ Rev. Jack and His Roamin' Cadillac Church/ Too Much Sex (Not Enough Affection)/ Welcome to the Human Race/National Holiday Acid Rain/ Standard White Jesus/Sunshine/Mudflap Girl/ Assholes on Parade/Hairstyles and Attitudes/ Big Shot in the Dark/
91年までにリリースされた4枚のアルバムからバランス良くセレクトされている。彼らの感性豊かなサウンドワールドを知る上では、もってこいの1枚だ。 |
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