７０ｓ時代にデビッド・ボウイ・バンドのギタリスト、あるいはセッションミュージシャンとしてジョン・レノンの遺作"DOUBLE FANTASY"に参加するなどの活躍していたアール・スリックが中心となり、８１年に結成された生粋のアメリカンロックグループ。

プロデューサーにハートやポコを手掛けた名プロデューサー／マイク・フリッカーを迎えたデビューアルバムからのＡＯＲ系シングル"YOU COULD TAKE MY HEART AWAY"（邦題は「夜明けのテイク・オフ」）がＴＯＰ４０入りするスマッシュヒットになり、注目されました。
しかし、グループの方向性の考え方の相違からアール・スリックとジョー・セリサーノの人間関係が悪化、ジョー対他４名といった形で完全に二つに分裂してしまいました。
 

しばらくの間、事実上の解散状態が続いていましたが、８３年にジョーが新たにメンバーを集め、セカンドアルバムを強行リリースします。
ゲストに、全編ＳＡＸで参加のクラレンス・クレモンス、ニール・ショーン、リック・デリンジャーなどの豪華メンバーを迎えての力作でしたが、セールス的には失敗に終わりました。
ファーストよりも、ハードで骨太なロックナンバーが目白押しで迫力満点、クラレンスのＳＡＸが光る名曲「男が女を愛する時」のカバーなどのバラードもとても良かったんですけど．．．売れませんでした。
 

これ以降、目立った活動もなく、解散してしまったようですね。その後、ジョーさんはマイケル・ボルトンのアルバムにコーラス参加したり、９６年にソロアルバム"CARBON COPY"をリリースしたりと元気なようです。
もうひとりの中心人物だったアールさんも、ヘンリー・リー・サマーなどのアルバムでギター弾いたり、９１年にソロアルバム“ＩＮ　ＹＯＵＲ　ＦＡＣＥ”を発表していました。