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PRISM

 

www.prism.ca

 

<81-82 member/from left to right>

リンゼイ・ミッチェル(G,−82,88−)/ヘンリー・スモール(V,Ky,81−83)/

ロケット・ノートン(D,78−82,88−96)/アラン・ハーロウ(B,78−82,88−)/

<other member of 80s>

ロン・タバック(V,−80,Died in 84)/ジョン・ホール(Ky,−81)/ダルシー・ドゥーチ(V,88−)/

 

75年、カナダの西海岸/バンクーバーで結成された当初はプログレハード寄りのアプローチを見せるグループだったが、80s以降ではどちらかというと「産業ロック」の分野に属するパワーAORグループとして有名かもしれない。

よって、70sのロン・タバック時代が好きだという人もいれば、80sのヘンリー時代がいいという人もいて、評価が真っ二つに分かれてしまうバンドだが、私個人としてはどちらの時代も素直に受け入れることが出来る。

 

結成当初はホーンセクションを含む8人編成という大所帯で、このグループの結成に大きな役割を果たし後にはラバーボーイなどを手掛ける名プロデューサーへと成長することとなるブルース・フェアバーン、後にブライアン・アダムスと共にカナディアン・ロックシーンのソングライターとして活躍するジム・ヴァランス(当時はロドニー・ヒッグスと名乗っていた)、チリワックとヘッドピンズで活躍したベーシスト/AB・ブライアントらというカナディアンロック界の錚々たるメンバーが所属していたことでも知られる。70sの間に3枚のアルバムをリリース、全米トップ100にも3曲のシングルヒットを送り込み、同様の完成度の高いプレイスタイルを持つSTYXやカンサスとともに注目された。79年からまだ駆け出しだったブライアン・アダムスの書き下ろしナンバーを採用、80sではよりポップなスタイルへ方向転換を見せるようになった。

 

81年にはバンドの看板でもあったロンから、アメリカ人のパワー型ボーカリスト/ヘンリーへと交代、これがグループの大きな転機となる。5thアルバム“SMALL CHANGE”が彼らにとっての最大の成功作となり、今後の活躍に注目が集まったが、ヘンリー1人を残して他のメンバーがバンドを去ることとなってしまった。83年には予定されていた6thアルバムをヘンリー1人ではあるものの豪華ゲストをバックに迎えてリリースしたが、全くヒットしなかったためにレコード会社からも見放され、ヘンリーもバンドを去り一時的に終焉を迎える。

 

84年暮れにロンを中心に再結成の話が持ち上がり始め、いろいろな準備へと入った矢先のこと、そのロンが交通事故により他界してしまった。この不幸な出来事に茫然自失状態となったメンバーたちだったが、88年に新たなるボーカリスト/ダルシーを迎え、旧友のアダムス/ヴァランス・コンビのペンによるナンバーで復活を果たした。現在もリンゼイとアランが中心となり、カナダ国内を元気にツアーでまわっているそうだ。来日の実現は100%不可能だろうし、一度でいいから彼らのステージをカナダまで行って見てみたいものである。

 

                          relate…BRYAN ADAMS

 

(77) PRISM    (78) SEE FOREVER EYES    (79) ARMAGEDDON

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(93) JERICHO   (97) FROM THE VAULTS    (08) BIG BLACK SKY
   

DISCOGRAPHY

ALBUMとSINGLEの売上成績です(USA/BILLBOARD CHARTより)

 

YOUNG & RESTLESS (1980)

 

 

前作“ARMAGEDDON”で、当時まだ20歳で新進気鋭のソングライターだったブライアン・アダムスを起用、彼の影響からか本作ではアグレッシブかつシンプルなナンバーが大半を占めている。(カナダ盤にてCD化)

 

ALL THE BEST FROM PRISM (1980)

 

 

76年から80年までのロン・タバク在籍時代の4枚のアルバムからのベストセレクション。“COVER GIRL”という新曲が1曲追加されており、ブライアン・アダムスとリンゼイのペンによるキャッチーなナンバーだ。(後のベストにも収録)

 

SMALL CHANGE (1981)

82US 53

 

 

DON’T LET HIM KNOW

82US

39

TURN ON YOUR RADAR

82US

64

 

 

BEAT STREET (1983)

 

 

プリズムのメンバーとしてはヘンリー・スモール1人だけだが、豪華ゲスト(以下記述)が十分すぎるくらいのフォローをしており、分厚い産業ロックアルバムに仕上がっている。

結成当時からのファンは本作をプリズム作品とは認めず、ヘンリーのソロアルバムとして見なしているようだ。(例えば、オフィシャルサイトの管理人さん)

余談だが、前作“SMALL CHANGE”とのカップリングで、02年に待望のCD化が実現した。(ドイツ盤)

 

<GUESTS> RICHIE ZITO, MIKE BAIRD, BILL CHAMPLIN

BOBBY KIMBALL, TIMOTHY SCHMIT,

 

オススメBEST CD

BEST OF (1996)

 

 

Good To Be Back/Don't Let Him Know/

American Music/Party Line/Cover Girl/Armageddon/

See Forever Eyes/Spaceship Superstar/

You Walked Away Again/Virginia/Mirror Man/Satellite/

Turn On Your Radar/Night To Remember/Flyin'/

Young And Restless/Take Me To The Kaptin/

 

88年にリリースされた“OVER 60 MINUTES WITH PRISM”というベストと同じジャケ写だが、3曲が入れ替わえられている。

 

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