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PRAYING TO THE BEAT (時計のリズム)
HIT LINE HURT (心痛めて) COULDN’T STAND A DAY (時の流れ) THE POLITICS OF DANCING (危ないダンシング)
SOMETHING ABOUT YOU POINTLESS JUNGLE (都会のジャングル) SENSITIVE KEEP IN TOUCH
Produced by JOHN PUNTER
CD入手方法
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邦題はシングルと一緒で「危ないダンシング」。今流行の「癒し」とか、打ち込みの浅くポコポコした「オルタナ」などとは全く正反対に位置する、ソリッドかつへヴィかつノイジィなダンスロックアルバムの大傑作がこれだ。 このアルバムがリリースされる前の83年前半ではデュラン・デュランに代表されるニュー・ロマンティックが一大ブームとなっていたが、このニューロマサウンドにはやや軟弱味があったのは否めなかった。その退廃的な軟弱さに慣れっ子になりかかっていた僕らに衝撃的なカツを入れてくれたのもこのグループだった。 とにかく、彼らのサウンドはメロディ自体はポップなのに、全体的な印象ではひたすら「重い」。針を落とした瞬間に、殆どの人がそう感じるはずだ。その理由のひとつには、「これでもかぁ!!」と言わんばかりにひたすら打ち込んでくるベースビートにある。シンセで巧みに料理されてはいるものの、間違いなくまやかしではない「生のドラム」と「生のベースギター」が生み出す生きた音なのだ。 そしてもうひとつの重要なポイントが、地面を這うようなバクスターのバリトン的ボーカルスタイルだ。さすがに各曲ごとにボーカルスタイルを高く低く変化をつけているが、やはりひたすらに「重たい」。 デジタルサウンドに飽食気味の現代だからこそ、この重たい超アナログ的ダンスロックは逆に新鮮に聴こえるはずだ。私も正直、このアルバムを初めて聴いた時の第一印象は、「とにかく五月蝿い」だった。おそらくこのアルバムの本当の良さを知るには、100回以上は繰り返し聴かなくてはならないかもしれない。この素晴らしい桃源郷ワールドを自分のものにしてしまえば、20年間愛車に積み続けているように、RE−FLEX中毒から抜けられなくなってしまうことだろう。(ちょっち大袈裟か?) <written by ERIRIN兄, 2003.2.6.> |