ARTIST FILE 050

ALBUMとSINGLEの売上成績です。

(USA / BILLBOARD CHARTより)

 

taco.tc

 

本名は「タコ・オカース」。オランダ国籍のインドネシア人歌手です。
オランダでは「タコ」という名前の男の子が多いそうです。日本だとどうしても、あの「八本足」の軟体動物を連想しちゃいますけどね。
しかも奥さんの名前が“ウスラ”さんというそうで、ニックネームで「ウシ」と呼んでたそうです。

「タコとウシ」...イカにも食欲をそそられますね。(爆)
 

元々実業家としてドイツの社交界でも有名人で、歌手になる前はドイツのハンブルグでブティック経営をしていました。

オペラ歌手を経て、友人の音楽プロデューサー/デビッド・パーカーと共に、趣味で20sや30sの「懐メロ」系バンド"TACO'S BIZZ"を組んでいるうちに、レコード会社からデビューの話が持ちかけられます。
 

82年に懐メロの名曲"PUTTIN' ON THE RITZ"(邦題は「踊るリッツの夜」)のテクノカバーでデビューを飾り、ドイツ国内で第1位に輝きました。続いてヨーロッパ中で大ヒットを記録、83年には全米にも進出し、TOP5入りするスマッシュヒットになりました。(タップの音が印象的でした)
 

たぶん、誰もが一度は聴いた事のある「懐メロ」の名曲を、シンセサイザーを駆使したテクノサウンドに乗せて焼き直したのが、ある意味新鮮にとらえられ、受けまくったんでしょうね。

「踊るリッツの夜」の他に、「雨に唄えば」「バラ色の人生」「虹の彼方に」「ウインチェスターの鐘」などの懐メロも、かっこよくカバーしていました。
 

84年には“SAYONARA”という曲で東京音楽祭にエントリー、来日も果たし、セカンドアルバムもリリースされましたが、こちらがあまり話題にならずに終わってしまいました。

その後、90sの間はレコードのリリースはありませんでしたが、ドイツ国内のTVに出演したり、ドラマや映画に出演するなど、タレントとして今でも活動中との事ですよ。

99年に全編ラテン語による、15年振りのニューアルバム“ALMA NUEVA”をリリースしています。
 

 

AFTER EIGHT (1982)

83US 23

 

INTERNATIONAL Release

 
JAPAN Reease

 


PUTTIN' ON THE RITZ

83US

4

83USY

31

 
Singin' In The Rain  (1929/ジーン・ケリー-雨に唄えば)
Tribute To Tino
Puttin' On The Ritz (1946/フレッド・アステア-踊るリッツの夜)
I Should Care (1945/ナット・キング・コール)
Carmella
La Vie En Rose (1950/エディット・ピアフ-バラ色の人生)
Cheek To Cheek  (1935/フレッド・アステア)
After Eight
Livin' In My Dreamworld
Encore(Sweet Gipsy Rose)
Thanks A Million (1935/ディック・パウエル)
 
左ジャケ写のように、日本盤はバックに「蛸(タコ)」のイラストが入っている。
TACO氏本人もタコ料理が好物だそうで(共食いか?)、日本ビクターから「蛸」のイラストを使用したいとのオファーに快諾したそうだ。
ジャケ裏は、蛸と裸女が絡む春画が描かれている。よくやったもんだよ。
 
さて、肝心のアルバムの内容はというと、「純」一発屋の匂いプンプンだったし、名前からイロモノ的見方をされがちではあったが、なんのその ! 紛れもなく「絶品」の域に達している
 
上記の曲名のヨコに、オリジナル曲の年代とシンガーを付記しておいたように、11曲中6曲がエバーグリーン/スタンダードジャズのカバーたちだ。6曲とも、一度は耳にした事のあるだろう名曲揃いである。
この奇抜なカバーコンセプトの発想はとても斬新だったし、激動の83年という年でも間違いなく輝きを放っていた。
 
間に挟まれたTACO氏のオリジナル曲もジャズ風の曲ばかりのため、全く違和感なくこの名曲たちに溶け込んでいるところもスゴイ。
シンセを駆使したテクノリズムや効果音をベースにし、TACO氏独特の低音で歌い上げていく....次から次に間髪を入れない....緻密に計算されたというべき「一貫した流れ」の作り方が、とてもしたたかで巧みだ。
まるで芝居を見ているような錯覚に導いてくれる。
 
ロックやビートに疲れた時。バラードにやや飽きた時。摩訶不思議な空間を作り出してくれる--TACOワールド--超オススメしたい。
<ERIRIN兄/2011.2.4.>
 

LET`S FACE THE MUSIC (1984)


 

Let's Face The Music (And Dance)

(1936/フレッド・アステア)

Taco's Charleston (Medley) 
    Original Charleston (1923/セシル・マック)
   -An Oldies Trip

   -If You Knew Susie (Like I Know Susie)

(1925/エディー・キャンター)

   -Yes Sir, That's My Baby (1925/ジーン・オースティン)
La Chambre Séparée (A media luz)
You Are My Lucky Star (1935/ジーン・ケリー)
Flash
They Can't Take That Away From Me

(1937/フレッド・アステア-誰にも奪えぬこの想い)

Lassiters's Theme: Beware Of The Winners
Winchester Cathedral

(1966/ニュー・ボードビル・バンド-ウインチェスターの鐘)

Married
Opera-Rap
Sayonara ('Til We Meet Again) 
 

   
前作同様、スタンダードジャズの名曲から、5曲をカバーしている。タイトルナンバーは、本家アステアもビックリのダンスロック調のアレンジで、TACO氏のオリジナルかと思えるほどに自分の曲にしている。もちろん、TACO氏の「伝家の宝刀」-タップダンスもしっかりと披露している。
37年不朽の名画"Shall We Dance"からのガーシュウィン作品「誰にも奪えぬこの想い」のカバーも秀逸。テクノビート抜きで、オーケストラをバックに、ダイナミックに歌い上げている。
 
多彩な内容で目移りするが、2曲のメドレーに注目してほしい。
"Taco's Charleston"は、20年代に大流行した「チャールストン・ダンス」からのヒット曲メドレーになっている。"Opera-Rap"は、曲名通りにオペラの名曲たちをラップ調につなぎ合わせたメドレーで、どこかコミカルでもある。
 
TACO氏は、1984年に第13回東京音楽祭に出演するために来日、来日ライブも行った。日本ビクターも、この好機に合わせ、プロモートにも力が入ったのだろう。この来日のためにしたためた曲が"SAYONARA "だ。
 
日本語で女子のナレーションが入っており、CDに記載されたクレジットによると「KYOKO KOOP-TAKATE」という日本に縁のある女性らしい。
正体は不明だが、ミドルネームの"KOOP"から、在独日本人か、ドイツ人と結婚した女性だと推測される。東京音楽祭では、女優の高橋恵子がナレーションしたが、2回目のナレーションがずれてしまい、歌とかぶっていた。生放送によくある事故だろう.....(ビデオ参照)

結果、TACO氏はグランプリを逃し、最優秀歌唱賞を授与されお茶を濁されてしまった。(グランプリは故ローラ・ブラニガンが受賞、銀賞を受賞した
リマールにも負けた??)
 
当時TVで生放送されていたため、見ていた友達も多く、翌日の学校ではこのTACO氏の話題が出た。やはり「イロモノ」的な見解が多かった。日本より中国っぽい歌だとか、「ナンジンサンって誰」だとか、ナレーションが怪しすぎとか、評判も散々だった。癒し系のイイ曲なのだが.....
気合十分だったTACO氏も、「トホホ....」といったところか。
この来日が、日本への"SAYONARA"となってしまったのだった。
<ERIRIN兄/2011.2.4.>
 
<オマケ>...."SAYONARA ('Til We Meet Again)"の日本語ナレーション
Aパート
「愛するナンジンサン、涙は我等を切り離しても、この愛を裂くことはできません。私の愛は決して消えません。再び会えると信じています....」
 
Bパート
「広い海よ、愛するナンジンサンを私の元に連れ戻してください....」

SWING CLASSICS;
IN THE MOOD OF GLENN MILLER 
(1985)

  
 

  

Chattanooga Choo Choo /That Old Black Magic/Frenesi/
Moonlight Serenade /Pennsylvania 6 - 5000/Tuxedo Junction/
Stompin' At The Savoy/In The Mood/Perfidia/
Star Dust/Poinciana/Serenade In Blue
 
日本未発売。
30年代に活躍した「スイングジャズの神様」-グレン・ミラー楽団にトリビュートした傑作アルバム。全曲とも、有名なスタンダードナンバーばかりだ。
TACO氏は、ドイツ系アメリカ人でもあるグレン・ミラーに、少年時代からかなり傾倒していたそうだ。
戦時中に非業の死を遂げたグレン・ミラーという偉大なる音楽家の足跡を辿るのもたまには楽しい事なので、オススメしておきたい。
 
内容的にはテクノ調のアレンジは影をひそめたが、TACO氏らしい効果音やビートアレンジは健在だ。オーケストラをバックにTACO氏ならではの絶対的歌唱力をもって熱唱している。
スタンダードジャズアルバムとして、聴いて欲しい1枚だ。

<ERIRIN兄/2011.2.4.>

   TELL ME THAT YOU LIKE IT (1986)

 


 
You're My Answer To It All/Tellin' Everybody/
Chove Chuva (1963/ジョルジ・ベンジョール)
Mas Que Nada (1963/ジョルジ・ベンジョール)
Hooked On Life/Tell Me That You Like It /
Love Is A Dangerous Game/
Where Did Our Love Go  (1964/シュープリームス)
I'm Sentimental (Je pense a toi)/Heartbreak City /
Ocean Deep

   

 
邦題は「恋はさりげなく」。日本では2年ぶりのアルバムとなった。
前作までのスタンダードジャズから一転、サンバソウルボサノバをメインにしたアルバムである。WHAM !あたりを意識したのだろう。
85年以前のTACO氏独特の世界から切り離して聴かないと、「何これ?」ということになってしまうだろう。
 
今回はTACO氏のオリジナル曲が大半を占めているが、サンバソウルの名曲のカバー2曲が収録されている。
"Chove Chuva"-「シュビ・シュバ」と"Mas Que Nada"-「マシュ・ケ・ナダ」のカバーは、アルバムのハイライトであり、シンセアレンジも秀逸だ。
オリジナルは、ブラジルの国民的歌手/ジョルジ・ベンジョール。66年にセルジオ・メンデスがカバーし、世界的ヒットとなった。サッカーのブラジル代表の試合でも応援歌として使われるほどの名曲でもある。
 
やや浮いた存在の、シュープリームスのカバー"Where Did Our Love Go"-
「愛はどこへ行ったの?」
だが、オーケストラアレンジで歌い上げている。
 
まぁ、なにはともあれ、TACO氏は歌うまいね!
<ERIRIN兄/2011.2.4.>

TACO (1987)

 


 

Is It Love/Nice Weather/Chain Reaction/Beautiful Sailor/
Venice An'moonlight/Running For Love/
You're Exactly What I'm Looking For/
If Swing Goes I Go Too/
Night And Day (1932/フレッド・アステア)
Got To Be Your Lover /
Superphysical Resurrection 
 
87年という時代背景のせいだろうか、オールジャンル的なカラフルな構成となっているが、全くまとまりがない。それまでの4作品ではコンセプトを重んじてきたTACO氏らしからぬ仕事ぶりといえる。TACO氏が作らなくても、誰でも作れる普通のダンスロックアルバムである。
レゲエ風の"Beautiful Sailor"、PWL風の"Got To Be Your Lover"などは、逆にヘタクソに聴こえてしまう。自慢の歌唱力も半減だ。
 
救いは、スイングジャズ風の"If Swing Goes I Go Too"と、コール・ポーターの名曲"Night And Day"のナイスカバーが入っている点くらいか?
この失敗作の後、TACO氏はしばらく「蛸壺」に入ったままとなる。
<ERIRIN兄/2011.2.4.>
 

 

オススメBESTCD

THE VERY BEST OF (1999)

 


 

 

シングルのB面も含む、80s時代からのベストセレクション。

“SAYONARA”が収録されているのが、ちょっちうれしいかも。

 

Puttin' On The Ritz/Singing In The Rain/

Encore (Sweet Gipsy Rose)/La Vie En Rose/

Cheek To Cheek/Let's Face The Music/

In The Mood/Winchester Cathedral/

La Chambre Separee/Mae West/

Sayonara ( Til We Meet Again)/Is It Love/

Nice Weather/Chain Reaction/

Beautiful Sailor/Venice An' Moonlight

 

 

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