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FRANKE & the KNOCKOUTS


frankeandtheknockouts.com

 

    

 




UK/ヒュイトン出身のエレポップグループ。

79年に結成、81年に”Modern Love Is Automatic”でデビューを飾り、シングル”(It’s Not Me) Talking”がインディーズチャート入りで注目を集めます。

本国ではセールス的には伸び悩みましたが、82年にナショナルデビュー。シングルI Ranがアメリカではクラブチャートで8位、オーストラリアではbPを獲得するなど、グローバルな成功を収めます。

日本でも、各地のディスコでヘビーローテされ、

また、ビジュアル面でも、ボーカルのマイク・スコアの独特なヘアースタイル(両サイドが寝ぐせのように立っている-「シーガル・ヘアー」と呼ばれていました)が話題を呼びました。2年目の83年は、シングル”WISHING”がヒット、曲にマッチしたSF仕立てのPVも評価が高く、80sファンには忘れられないグループでしょう。

その後はすっかりセールス的にも伸び悩み、86年にメンバーは散開。マイクひとりでグループ活動を地道に続けていましたが、2003年11月にオリジナルメンバー4人が集結し、再結成されています。不定期ながら、現在もライブ活動しているようですね。 <Written by ERIRIN兄 2011.1.2.>

 

DISCOGRAPHY

ALBUMとSINGLEの売上成績です。

(USA/BILLBOARD CHARTより)

 

FRANKE & THE KNOCKOUTS (1981)

81US 31

81USY 69

 

 
Come Back/Sweetheart/She's A Runner/
You're My Girl/One For All/Tonight/
Running Into The Night/Tell Me Why/
Annie Goes To Hollywood/Don't Stop
 
<1998年リマスターCD-Bonus Track>
(I've Had) The Time Of My Life
 

 

SWEETHEART

81US

10

81USY

50

YOU'RE MY GIRL

81US

27

 


邦題は、シングルと同じ「スイートハート」。
メロハーAORの傑作....まさに81年らしい、エアプレイロックアルバムだ。
このノックアウツ、そしてラバーボーイ、バランス、シルバー・コンドルをまとめて「81年度メロハー四天王」と命名したいと思う。
 
高3の時だったか?.....輸入盤が完売状態で、どうしても聴きたくなりレンタルレコード店を探し回った記憶がある。結局、下北沢の友&愛でなんとか借りることが出来た....感動だった。
内容的には先述のように、メロディックロックのオンパレード。40分強のレングスだが、かなり聴き応えはある。
他にありそうでない渋い味を持った"Sweetheart"は、やはり名曲の域に入っていよう。グループ名そのままに、フランキーがボクサーに扮して熱唱するPVも当時好評だったそうで、、MTV元年のこの年ヘビーローテされたそうだ。(日本でのオンエアは深夜枠ぐらいだったが...)
アルバム中イチオシは、ミディアムバラードナンバー"Annie Goes To Hollywood".....70s仕立てのコーラスと、サビのメロディが泣かせる。
フランキーが"アニー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド"を歌う」....どっかのグループの名前になってしまいますねぇ。(笑)

98年に待望の初CD化がなされた。(もちろん、速攻ゲットしました)
ボーナストラックは、フランキーが書き下ろした映画「ダーティ・ダンシング」の主題歌のセルフカバー。
UKのマイナーレーベル"POINT MUSIC"からのリリースで発売枚数も少なかったためか、すでにレア盤扱いされており、10000円以上している。
CDが欲しい方は、再発を待ったほうがいいかもしれませんね。


 

 

BELOW THE BELT (1982)

82US 48

 


Never Had It Better/
Without You (Not Another Lonely Night)/
Just What I Want/Any Way That You Want Me/
Morning Sun (Dream On)/Shakedown/
Keep On Fighting/Have No Fear/Gina
 
<1998年リマスターCD-Bonus Track>
Every Little Bit Helps
 

WITHOUT YOU 
       (NOT ANOTHER LONELY NIGHT)

82US

24


 
直訳すると「へその下あたり」....ちょっちエッチなタイトルだ。ジャケ写のベンチシートでは、一体何が行われてるのだろう??
 
このアルバム、どこが凄いかといえば、よく考えられた曲の順列だろう。肩こりすることなく、聴き手をどんどん引き込んでいくようだ。
内容的には、前作同様のメロハー路線ではあるものの、シンセを前面に押し出すと同時に、リードギターをヘビーにアレンジし、テクニック全開で、なかなか聴かせてくれますゾ!!
総じて、サバイバーやTOTOライクな、クリアな「メロハー産業ロック」といえよう。ハードAORと呼ぶには無理があるかもしれない。
激動の82年らしい、バラエティに富んだ構成の「ちょっちエッチな大人のアルバム」!?
 
シングルヒットした"Without You"....間違いなく、この曲も名曲の域に達している。一度聴いたら、忘れられない美しすぎるロカバラードチューンである。
フランキーらしいといえる熱唱型バラードの"Any Way That You Want Me"もいい曲である。"Morning Sun"と"Gina"にみられるような、洒落た雰囲気のAOR調ミディアムロックもあり、いい味を出している。
 
こちらも98年に世界初CD化がされているが、希少盤のため、万円以上のプレミアがついている.....あしからず。

 

MAKIN' THE POINT (1984)

 

 
Outrageous/You Don't Want Me (Like I Want You)/
Come Rain or Shine/You're All That Really Matters/
Carrie Why?/So Cool (Nobody's Fool)/One Good Reason/
Blame It on My Heart/Can't Get Enough of You

<1998年リマスターCD-Bonus Track>
Hungry Eyes 
 

「メロハーの王道を行く!!アルバムのタイトルどおり、その過程での通過点となるべきアルバムなんだ。」と、当時のMTVでのインタビューで、フランキーは語った。
彼の言うとおり、更なる進化を遂げ、ハードロック色が強くなったパワーロックアルバムの傑作である。(当時は日本未発売)
 
 
しかしっ!! 本作発売までの道のりは険しかった。
 
レコーディング直前に、リーダーのフランキー、ベースのフォックスの2人以外のメンバーが脱退。両手をもがれたに等しい状況だったに違いない。RCAレコード側からもプレッシャーをかけられ、バンド生命のピンチに見舞われる。
 
メンバー集めに時間を要したが、なんとか1年足らずでレコーディングにこぎつける事ができた。

                                                                  (右上に続く)

 

 
(続き)
 
ドラマーには、この後ボン・ジョビへ加入するチコ・トレス.....すでにボン・ジョビ側のオファーがあったが、フランキーの実力に惚れ込み、期限付きで参加することとなった。
というか、最後までドラマーが見つからず、親交のあったボン・ジョビ側からレンタルされたとの噂もあるが、定かでない。
ともあれ、チコらしいパワフルなドラミングを聴かせてくれている。
 
リードギターには、ボビー・メッサーノが選ばれた。参加前には、ベニー・マードーンズ、タイクーンといった玄人受けするアーティストと組んでいたことのある「隠れたテクニシャン」だ。
解散後のメッサーノは、フィオナやルー・グラムらのハードロッカーとの仕事を経て、90sに入ってから待望のソロデビューを飾り、ブルースギタリストとして現在も堅実に活動を続けているそうだ。
(HP参照ください→  bobbymessaano.com)
 
キーボードは、デビュー以来サポートしてきたトミー・エイヤーズが正式メンバーとなった。

こうして、メロハー史上に名を残す、幻の名作は出来上がった。

しかし残念なことに、時代は彼らをスッカリ忘れ去っていた。全く注目すら浴びず、結局はRCAレコードからも一方的に契約解除の通告されることとなる。
(その後のフランキーについては、前述のとおり。)
 
渾身の力作も、ラストアルバムになってしまった。この後、15年近くお蔵入りすることとなるが、90s後半のメロハーブームのおかげもあって、リマスターCDとして復刻された。
こちらは、2010年にも2度目のリイシュー盤が発売されている。
 
さて、曲について語ろう。
まずフォリナーを匂わせる、ギターロックチューン"Outrageous"で幕を開け、そして、注目の"You Don't Want Me"へとなだれ込む。
この曲は、ボン・ジョビのデビューアルバムに収められ、シングルヒットした"She Don't Know Me"の原曲となった曲である。
 
詳しい経緯はよく知らないが、レコーディング中にスタジオを訪れたボン・ジョビ(チコのことが気になったのだろう)が、とても気に入り、フランキーに提供を交渉したらしい。まあ、お互いニュージャージー出身という同郷のよしみだろう、フランキーは即OKしたそうだ。
 
山場は、やはり極上のバラード"You're All That Really Matters"と
サックスの効いたミディアムバラード"Blame It On My Heart"の2曲だろう。うまくプロモートされていれば、マイナーヒットにはなったに違いない隠れた名曲だと思う。

全体を通して思うのは......

フランキーさん、やっぱ最高のボーカリストやわ!!
 

好きなバンドなのでつい力入りました。
コメント長くて、すいません.....ERIRIN兄 <2011.1.7.>

 

オススメBEST CD

THE SWEETHEART COLLECTION (1998)

 

 

 

I RAN/SPACE AGE LOVE SONG/
TELECOMMUNICATION/

THE MORE YOU LIVE, THE MORE YOU LOVE/

NIGHTMARES/WISHING/

(ITS NOT ME) TALKING/

TRANSFER AFFECTION/WHOS THAT GIRL/D.N.A./

WISHING (EXTENDED)/

THE MORE YOU LIVE (EXTENDED)/

THE STORY OF A YOUNG HEART/

I RAN (7 VERSION)/

3曲のリミックスを含むベスト盤。彼らのスペーシィワールドに思いっきり浸り込めますヨ!CDだとホントに音質がよいっ!よいっ!

 

 

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