８３年にデビューしたＴＨＥ　ＤＲＩＶＥＲＳのボーカリストだったニックと、カナダ出身のフュージョン系ギタリスト／ケヴィンが中心になって、８５年にロンドンで結成されました。
 
翌８６年、ヴァージン・レーベルから鳴り物入りで、鮮烈なデビューを飾ります。
デビューシングルの"LIFE IN A DANGEROUS TIME"は不発に終わりましたが、ヴァージンの強力なプロモートも功を奏し、セカンドシングル"(I JUST) DIED IN YOUR ARMS"（邦題は「愛に抱かれた夜」)をＵＫチャート上位にランクインさせる事に成功しました。

翌８７年にはバングルスやヒューイ・ルイスらの全米ツアーに参加、"(I JUST) DIED IN YOUR ARMS"が�ｂPをゲットするという大活躍をしましたね。
この曲は、日本でもスズキ・カルタスのＣＭにも起用され、大ヒットしたのでご存知の方も多いでしょう。ファーストアルバムも全米でミリオンセラーを記録、他にも２曲のＴＯＰ４０ヒットを生み出し、先々の活躍が期待されました。
 

しかし、８９年にリリースされたセカンドが不評で、すっかりこけてしまいます。９２年にサードアルバム"COMPUS MENTUS"をリリースした後、９３年に解散しました。
両アルバムともになかなかいい出来だったと思いますが、ファーストの大成功の後、２年近くのブランクを空けてしまった事が失敗の原因のような気もします。
 

彼らって、単なるアイドルバンドではなく、キャリアに裏打ちされた実力とセンスを兼ね備えたロックグループだったですね。ニックのクリエイトする曲の美しさ、「泣き」が切ないケヴィンの独特なギターテク、一曲一曲がキチンとまとまりを見せている点などなど。
８７年の初来日ライブにも行きましたが、観客を徐々に引き込んでいくライブパフォーマンスもなかなかのものでした。短命グループだったけど、今でも心の中の「８０ｓの宝石箱」にしっかりとしまってありますよ。

(92) COMPUS MENTUS    (06) GRINNING SOULS
　
付記....(訃報) ギターのケヴィン・マクマイケルは、2002年大晦日に肺がんで逝去した。
ニック・ヴァン・イードは、新メンバー３名を集め、2006年に再結成。ヨーロッパツアーを行った。現在も活動中。
<ERIRIN兄/2010.1.12.>