1988

 

1988-02

<artist> Robbie Nevil

<title> A Place Like This

 

<genre> Rock,R&B.Jazz

 

<lebel> Manhattan Records (EMI)
(日本発売有り/東芝EMI)

 

<prod.> Robbie Nevil & Chris Porter
except 2-Robbie Nevil
except 4-Robbie Nevil & Tom Lord Alge

 

<guests>

Chris Thompson (Back Vo.)
Nathan East (Bass)
Steve Dublin (Drums)
Paulinho Da Costa (Perccusion)
John Robinson (Perccusion)
 

<include>11

 1 Somebody Like You

 2 Back On Holiday

 3 Mary Lou
 4 Getting Better
 5
Love And Money

 6 Love Is Only Love

 7 Here I Go Again

 8 Holding On

 9 Too Soon

10 Can I Count on You
 
<CD,Casette Bonus Track>

11 Dreams

[プロフィール] ARTIST PROFILEを見てネ

[解説]華々しくもセンセーショナルなファーストアルバム"Robbie Nevil"から2年。腰を落ち着けてジックリと作り上げたのが、このセカンドアルバムだ。
前作は、アルバム内容とセールス面でも音楽史に残る傑作だったが、このセカンドはR&B、ジャズをメインにフィーチャーした「大人のロック」的構成になっており、商業的な成功を目論んだ内容になっていない。従って、数回聴いただけではこの作品の持つ良さを感じることは難しいだろう。
 
バックミュージシャンも、ジャズ/フュージョン界からの重鎮的実力者ばかりを招いている点からも読み取れるし、ロビー自身がソングライターとしてソウル/R&B系アーティストへの楽曲提供が多い点からも、納得のいくことだ。

ファーストアルバムではプロデュース面をアレックス・サドキン氏に一任していたが、今回はかなりの部分でロビー本人がプロデュースに首を突っ込んでいる。87年にサドキン氏が他界しまったため自立せざるを得なかったこともあるが、
前作の仕事でサドキン氏から「プロデュース業のいろは」というものを学び、存分に生かしている。
共同プロデューサーはクリス・ポーター。ホール&オーツやジョージ・マイケルなどR&B寄りのアーティストを手がけてきた敏腕でもあり、ロビーのようなR&B、ジャズ寄りの音楽性をを持つアーティストとのコラボは、お得意だったと思う。
 
曲作りでも前作同様、ウエストコーストAOR界からブロック・ウォルシュを招き、ロビーと共に以下の5曲を創出した。
70s時代のE,W & Fを彷彿とさせるファンクロックの"Mary Lou"、スイングジャズ的でプリンス風にアレンジされた"Love And Money"、一昔前のUKニューウェイブにラテンテイストを加えた独特のアレンジが光る"Can I Count On You"
"Too Soon"は、ブロック・ウォルシュらしい叙情的で美しいバラードナンバーだ。アルバムクレジットには、故アレックス・サドキン氏に捧ぐとある。
このアルバムでのハイライトともいえるのが"Getting Better"だ。フュージョニックな洒落たミディアムナンバーで、まるでアル・ジャロウかジョージ・ベンソンといった感じの曲である。ロビーの類まれな才能の一面を垣間見ることが出来る1曲といえよう。
 
オープニングはファンクロック"Somebody Like You"。アレンジ的にも、ロビーのボーカルもジョージ・マイケルに近い。
大ヒットした"C'est La Vie"に通じるヒップホップ調のダンスロック"Back On Holiday"は、レアなライブ感覚がたまらなくいい。前作ではあまり目立たなかったが、ロビーのギターソロもなかなかのテクニックで聴かせてくれる。
 
このアルバムのために30曲を用意したとのことで、お蔵入りした20曲も聴いてみたくなる素晴らしい出来栄えだ。
<ERIRIN兄/2011.2.10.>

[CD化情報]88年発売当時CDリリースされましたが、現在は廃盤。