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DON’T GO

TOO PIECES

BAD CONNECTION

MIDNIGHT

IN MY ROOM

ONLY YOU

GOODBYE 70’s

TUESDAY

SITUATION

WINTER KILLS

BRING YOUR LOVE DOWN (DIDN’T I)

 

<US CD Bonus>

SITUATION (12” REMIX)

THE OTHE SIDE OF LOVE (12”MIX)

 

Produced by E.C.RADCLIFFE & YAZOO

 

YAZOO were

(Vo) ALISON MOYET

(Syn) VINCENT CLARKE

 

 

このYAZOOっていうエレポップユニットは、活動期間は1年半、このアルバムを含めて通算2枚だけのアルバムを残して解散してしまいましたが、とても強烈な印象を残してくれました。

70s後半にクラフトワークが広めたテクノサウンド。80sに入ると、電子音のみでなく自然や社会に散らばっている「ノイズ」を駆使し、より奥行きのあるテクノサウンドに進化を遂げることとなります。そして、このテクノの進化系といわれる、デペッシュ・モード、ニュー・オーダー、ウルトラヴォっクス、そしてこのYAZOO。彼らがクリエイトとしてきたコンピューターロックの手法は、今日に至るまでのハイエナジー、ユーロビート、テクノ、トランスなどのダンスミュージックに対して多大な影響を与えた点でたいへん重要だと思います。

このユニットの大きな特徴は、歌唱力にあふれるR&B系のシンガー/アリソンのパワフルなボーカルと、シンセの天才/ヴィンスが駆使するあらゆるパターンのノイズとの、一見アンマッチな融合感にあります。とりわけ、このアルバムでは、1曲1曲に違うパターンのノイズを駆使している点が光りますね。分厚いノイズパターンが心地良い“DON’T GO”、R&Bテクノと呼ぶにふさわしい黒いリズムを持つ“SITUATION”、アリソンのボーカルをフルに生かすためかしなやかな水滴のようなノイズが光る“ONLY YOU”あたりがシングルヒットしたり、ディスコで受けたのも頷けます。

他にも、“TOO PIECES”や“GOODBYE 70s”あたりもノリは最高です。ちょっち暗めだけど、美しいメロディとアリソンのボーカルが冴える“WINTER KILLS”あたりもオススメ。

ちなみにタイトルにある「エリック」さんは、ヴィンスのデペッシュ時代からの友人で、このアルバムのプロデュースも担当しています。彼は83年にTHE ASSEMBLYにも参加、現在に至るまでヴィンスの良きパートナーとして活躍中ですよ。